京都府Sさんより
当方,Landsat-TM画像とDEMからオルソ化画像を作成したく思っているのですが,方法に関する知識もまた必要なソフトも持ち合わせておらず,どうしたものか途方にくれていましたが,こちらで簡易的な処理方法をご紹介されていることを知り,不躾をかえりみずメール差し上げた次第です.貴ホームページで紹介されているオルソ化についてもう少しご教示していていただけると助かります.
ホームページでは 1)空中写真のジオリファレンス,2)幾何補正(アフィン変換),3)幾何補正(プレインモード),4)オルソ化画像,5)オルソ化画像の検証 の順に紹介されています.1)と2)まではなんとか理解できるのですが,3)幾何補正(プレインモード)以降が良くわかりません.特に,・プレインモード,・オルソ化画像の作成,について,もう少し解説していただけると助かります.
【回答】
Landsat画像について
当方でも利用しておりますが,解像度が低く(30〜40m/ピクセル),また,衛星写真であるため高高度からの撮影であるため,2)アファイン変換あるいは3)プレインモードによる変換を行い利用しています。現在盛んに利用されるようになりました高解像度の衛星写真につきましては,オルソ化処理用のデータ込みで入手できるようです。また,価格は高くなりますが,オルソ化済みのデータも入手可能です。
幾何補正について
写真イメージ等のラスターデータ幾何補正は,線形補正や2次式による非線形補正ですとSuperMapDeskproでの補正も可能です。 SuperMap の操作方法はホームページ載っていますので参考にしてください。ランドサットデータはこのレベルの補正で十分かと思います。
幾何補正(プレインモード)について
高度な処理は,TNTmipsを利用して処理しております。プレインモードはこのソフトが有しています幾何補正のモードで,空中写真撮影時の傾きを検出し補正するモードとなっています。起伏が大きい場合はやはりオルソ化処理を行う必要がありますが,平坦な地形ではいい結果をもたらします。
TNTmips資料 http://www.microimages.com/getstart/pdf/georef.pdf
http://www.microimages.com/getstart/pdf/rectify.pdf
オルソ化処理
空中写真などの高度な補正としてはオルソ化処理が必要でしょう。(ホームページ公開)
TNTmips資料
http://www.microimages.com/getstart/pdf/demortho.pdf
当方で行っている方法は単写真オルソという方法で,DEMを使ってオルソ化を行う方法で,ステレオペア写真から作成する方法に比べ,その方法は簡素化できる点が優れています。ただし,空中写真を撮影した機材の焦点距離や写真中心点,写真読み取り時のスキャナーのdpiなど画像情報を取得しておく必要がある点や,ジオリファレンス処理においては設定するジオコントロールポイントの標高値を設定する必要があるなど,処理のための設定パラメータは多くなります。上記資料を参考にご検討ください。
なお,TNTmipsには高解像度衛星写真のオルソ化についてのモードもあるようです。同HPのドキュメントをご覧いただければと思います。
GIS沖縄研究室
2009年12月08日
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