GIS沖縄研究室
2012年08月31日
SuperMap6EXPRESS入手するなら今がチャンスかも
日本スーパーマップ株式会社から「SuperMapEXPRESS」のキャンペーンがアナウンスされています.
http://supermap.jp/campaign/cam120827.html
以前,ブログでも紹介しましたが,
SuperMapExpress = SuperMap2008Viewer
+GISデータエクスポート
+属性情報デーブル処理
+オブジェクト作成・編修
+ジオリファレンス
+エクセル表インポート(SuperMap6から可能)
という仕様です.
私の著書「GIS自習室」の内容は「SuperMap2008Viewer」に特化していますが,上記の+α部分の操作法を追加し,「SuperMapExpressを使い倒そう」という本を書こうと考えているくらいです.
SuperMapExpressが有れば本格的にGISを使った空間分析処理が可能です.
今回のキャンペーン価格は非常に良い価格となっていますので,GISを本格的に利用したいと考えている方は是非この機会に手に入れたはどうかと思います.
2012年08月22日
沿岸標高と2500地図を重ね合わせる

DEM5は緯度・経度系,1/2500地形図は日本平面直角座標系(作成が少し古いため「日本測地系」)で有るためどちらかの座標系を変更する必要があります.スマホMyTrackes情報を重ね合わせることを考えると緯度経度系に統一するのが良さそうです.距離や面積が必要な場合は日本平面直角座標系に統一した方が便利ですが,この方法は後ほどということで.
1.座標系の変更
QGIS起動後,メニューから「ラスタ」/「投影法」/「ワープ(再投影)」とすすみます.
「入力ファイル」に変換もとのラスターを選択し,その座標系を「ソースSRS」に設定します.次に変換後のファイル名を「出力ファイル」に設定し,変換したい座標系を「ターゲットSRS」に設定します.

これで処理終了です.緯度経度系に座標変換されたラスタが生成されます.
2.ラスタレイヤーの重ね合わせ
国土地理院5mメッシュ標高モデルより作成した沿岸標高主題図を準備し,ここに上記で生成した地形図をレイヤ追加します.通常は後から追加したオブジェクトがレイヤー上位に来ますので,沿岸標高主題図を上位に移動させます.

次に上位のレイヤーを半透明化します.レイヤーフレームで,上位の沿岸標高主題図(392736_H)をダブルクリックして,レイヤープロパティウィンドウ内「透過性」タブより,全体の透明立を適当な値に設定します.

この処理で沿岸部に標高彩色された1/2500地形図を利用できます.

DEM5データの利用

http://gis-okinawa.sblo.jp/article/53507029.html
GIS沖縄研究室にて公開している変換ソフトは32ビット浮動小数,10cm単位16ビット符号付き整数,16ビット符号付き整数の3タイプに変換する用になっています.しかし,32ビット浮動小数はうまくQGISにデータを受け渡しできません.おそらく32ビット浮動小数のビット並びがwindows仕様ではないのかもしれません.ちなみにTNTmipsではきれいに受け渡せます.そこで「10cm単位16ビット符号付き整数」を使います.これは例えば1.50mは15と10cm単位で値を再計算したもので,値の1/10が実際のm単位の値となります.
また,「16ビット符号付き整数」と有りますが,QGISにはこの型がうまく伝わらず「16ビット整数」(負の数値がない)となってしまいます.そのため,ヌル値−9999が55537となってしまいます.後ほど対策を考えますが,一つの方法としてテキストラスター形式にと考えています.
1.国土地理院5mメッシュBIL/BIN形式のQGISでの表示
QGIS起動後,「ラスタレイヤ追加」より利用可能.『ファイルの種類』は「ESRI .hdr Labelled (*.bil *.BIL)」を指定し,変換後のファイルを選択する.
座標参照システムは緯度経度(JGD2000,WGS84)を選択する.

ヌル値の指定がうまくいっていないため海域の55537が値として有効な状態になって,薄い灰色に彩色されています.そこで,ヌル値に55537を指定します.
レイヤーフレーム内の392736_H(今回のDEM5データ名称)をダブルクリックし,レイヤプロパティーウィンドウ内「透過性」タブ内の設定を変更します.

2.沿岸標高彩色図
GIS沖縄研究室の沿岸彩色図と同様な彩色主題図を作成します.
区間0−5m,−10m,−15m,−20,20m−を,赤→オレンジ→黄→黄緑→緑とグラデーションさせて彩色します.
レイヤーフレーム内の392736_H(今回のDEM5データ名称)をダブルクリックし,レイヤプロパティーウィンドウ内「スタイル」で,中程の「カラーマップ」で『カラーマップ』を選択します.この選択を行うと「カラーマップ」タブがアクティブになりますので,「カラーマップ」タブに進みます.
(1) 彩色をグラデーションとするため「色の補間」を『線形』とします.
(2) 「エントリ追加」ボタンを押して,彩色の基準となる標高値を入力する行を追加し,その標高値を入力します.今回は0,50,100,150,200の5行が必要になります.
(3) それぞれの基準の色を,カラーボタンを押して設定していきます.

以上で彩色設定は終了です.

2500地形図のモザイク処理2

レイヤーウィンドウ上では各地図は別々に扱われているので,何かと不便です.そこでこれらの地図を1枚にまとめることが可能ですが,実際1個のデータにしてしまう方法と,実際のデータは個別に存在しますがQGIS上からは1枚として扱える状態にする方法が有ります.どちらの方法が適しているかはケースバイケースです.
1.1個の実データにまとめる.
メニュー,「ラスタ」/「その他」/「結合」より処理ウィンドウに進み,結合対象ファイルを複数個選択し生成ファイルを設定する.

生成したmosic.tif をQGISにて表示すると,レイヤーウィンドウの表示から1枚のラスターになっていることがわかる.

2.バーチャルラスタの構築
実際のデータは個別に存在しますがQGIS上からは1枚として扱える状態にする方法.生成したファイルは利用すべきラスタの情報のみが記述されているので,ファイルサイズは小さくなりますが,実データが亡いとエラーになりますし,実データのpathをバーチャルファイルを作成した時点と異なる(相対的に)に移動させたり,名称を変更するとエラーが発生します.
バーチャルファイルは実ファイルと同じフォルダーに生成し,それらを一緒に管理する方が良いでしょう.
メニュー,「ラスタ」/「その他」/「バーチャルラスタの構築」より処理ウィンドウに進み,結合対象ファイルを複数個選択し,生成ファイルを設定する.
バーチャルラスタファイルは,拡張し『vrt』となります.開く場合は1個のラスタデータと同様に扱います.

今回は『map2500.vrt』バーチャルラスターファイルを生成した.QGISでデータを利用する場合はラスタ『map2500.vrt』をレイヤーに追加する操作を行う.
3.モザイクラスターのindex(ベクタ)の生成
モザイクの対象になった各ラスタデータのindexを生成する事ができる.ラスタデータの範囲を簡単に把握できるベクトルデータが生成できるので,便利である.
メニュー,「ラスタ」/「その他」/「タイルインデックス」より処理ウィンドウに進み,対象ファイルを複数個選択し,生成ファイルを設定する.

2012年08月21日
2500地形図のモザイク処理

処理終了直後のデータでは,図面周囲の余白が邪魔をして,お互いの画面を隠す.
そこで余白を取り除く処理を行う必要がある.

1.「ラスタ」/「推測」/「クリッパー」よりマップクリップ機能を利用
対象とするラスターを選択し,クリップ後のファイルを設定しておきます.次に,クリッパーの+カーソルを使って地図画面を選択します.このときマウスのホイールを使うと表示の拡大・縮小ができますので,コーナーを丁寧に選択してください.


マップクリップ範囲が指定できたら「OK」ボタンでクリッピングした地図が生成されます.
これを必要な枚数繰り返し,完成したらもう一度,これらの生成したデータを開きます.

各地図の余白がとれてきれいに接合していれば完成です.
